この記事はWebリテラシーがそんなに高くないのになりゆきでWeb担当者になってしまったという方、あるいは過去にWebサイトをいい感じで運営していたけど最近うまくいかないと悩んでいる方を対象にお伝えします。内容はすばり「初級Web担当者がやりがちなオウンドメディア3つの失敗」。
目次
- Webサイトの目的が不明
- 外部の業者に全て丸投げする
- SEOを意識しすぎてしまうこと
Webサイトの目的が不明
中小企業の社長がよくやりがちな失敗。それはWebサイトの目的が不明確なこと。これは一番厳しい失敗ですね。社長命令で「他社がやっているからうちもオウンドメディアをやろう」とか「いまどき会社のホームページはスマホ対応してて当然だ」といった指示がWeb担当者に出る。こういった安易な発想に基づくオウンドメディア構築は無意味です。
オウンドメディアを構築する以上は目的を明確にしなければなりません。例えば、新規の顧客獲得なのか、ブランディングを目指すのか、広告費を削減するためなのか、株主を満足させるためなのか、のように目的を明確にします。もちろん複数の目的を持たせるのもOKです。目的がはっきりすることで、一つ一つの施策が具体的になってきます。また迷走を防げます。
無意味なグローバルナビの英語化
とりあえずデザインがいいホームページを作ろうと、グローバルナビがなぜか英語でできているのは無意味です。確かにアルファベットは見栄えがいいですが、顧客が英語圏でないのにグローバルナビだけ英語にしても何の意味もありません。こういうサイトはなんとなくデザインはきれいでも、閲覧者からすれば何の印象も感じられないため、1秒で他のウェブサイトに去られてしまいます。
スマホ化が必須とは限らない
もし、ある会社のメインの顧客が地方の年配の人が中心だとしたら、その会社のサイトはスマホ化をする必要がありません。地方の年配の人がスマホを持っていない人のほうが多いからです。インターネットを使ったことすらないかもしれません。そういった人のためにスマホ化が必要でしょうか。
オウンドメディアの目的がはっきりすれば、上記のような自己満足的な迷走に陥らずに済みます。
外部の業者に全て丸投げするのはNG
外部のWeb制作業者や、クラウドソーシングのライターに全てを丸投げしてもオウンドメディアとしては成功しません。必ず社長やWeb担当者がオウンドメディアの方針を考えて、正確にその方針を制作する側に伝える必要があります。にも関わらず、けっこういます、方針もデザインも記事も何もかも丸投げの人。冷静に考えて、そんなやり方でオウンドメディアとして成功するはずがありません。なぜか?
他者に丸投げしてる時点で自分たちのメディアではない、つまりオウンドメディアたり得ないからです。伝えたいことを伝えたい人に届けて初めてオウンドメディアとして価値が出ます。その伝えたいことって、たいていその会社にとって大事なメッセージが込められているはずです。そのメッセージの作成を、想いも何も共有できていない社外の人に丸投げできるはずがないのです。
例え不格好であっても社内で作ったメッセージは、数が少ないとしても確実に顧客に届きます。そこで共感が生まれ、メッセージは広がります。今の時代、共感を伴わないメッセージは広がりません。外部委託した空疎な一方的な情報を千回発信しても、一万回発信しても、潜在顧客には届かないでしょう。
タイトルでSEOを意識しすぎてしまう
ちょっとWebの知識がある人ならSEOという言葉くらいは知っているでしょう。今やGoogleのSEOのアルゴリズムは複雑かつ精緻になり、昔のSEOの方法はまったく通用しない時代です。しかし、昔のSEO成功体験が忘れられない中小企業の社長、Web担当者ってけっこういるのではないでしょうか。
特別な努力や工夫をしなくても、なんとなくSEO業者にお金をはらって狙いのキーワードで集客ができていた。それもそこそこのビッグワードで上位表示ができていて、集客につながりコンバージョンもしていた。
こういうSEO成功体験がある人は、その思考からなかなか抜け出せない傾向にあります。例えばSEO内部対策ではタイトルタグが重要なのですが、このタイトルタグをSEOを中心に考え過ぎてしまうのです。すると狙いのキーワードが不自然にはいった奇妙なタイトルができることがあります。
しかし、奇妙なタイトルで顧客の共感を呼べるでしょうか。今はSEOより、むしろソーシャルネットワークを意識するほうが大事です。そしてソーシャルで拡散するには共感を伴うメッセージである必要があります。むやみやたらにアクセス数を集めるより、メッセージを届けたい人にだけ届くように工夫するほうが、結果として成功する確率が高いようです。
まとめ
最後にこの記事の要点をまとめます。
- オウンドメディアの目的をはっきりさせること
- 丸投げせず自分で考えること
- 共感をよぶメッセージを顧客に届けること